国会質問

2025年2月25日(火)財務金融委員会

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第217回国会 衆議院 財務金融委員会 第5号 令和7年2月25日

岡田(悟)委員

 立憲民主党の岡田悟です。
 質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
 所得税法等の一部を改正する案に対する質疑ということですけれども、冒頭、前回もお尋ねをしましたけれども、改めて、森友学園問題の文書、これについてお尋ねをしたいというふうに思います。
 前回、私、質問いたしましたけれども、大臣の答弁によりますと、現在、文書は大体把握をし終えた、そして、開示、不開示の判断をするに当たってどういう作業をやっていくか等々精査をされているという答弁でしたけれども、現状、この精査の進捗についてまずお尋ねしたいと思います。

加藤国務大臣

 私どもまた近畿財務局から出したものについては私どものところに戻ってきている、大体どのぐらいの分量かということを見定めた上で、どういう手順をすることによってより速やかな対応ができるか、今、中で鋭意精査をさせていただいているところでございます。
 どのぐらいの段取りでやれるかという開示時期の目途等については、今週中にも、お示しできるように事務当局に対しては精査を進めてほしいということは申し上げているところでございます。
 また、その結果を踏まえて、適時、国会等に対しても御説明をさせていただきたいというふうに思っています。

〔委員長退席、国光委員長代理着席〕

岡田(悟)委員

 今週中に目途を示すよう、公表の時期についてですね、という答弁をいただいたということで、ある程度、時期ははっきりしつつあるのかなというふうに思います。
 そして、従来も我が党を含め野党が要求をしているところではありますけれども、黒塗りにせず、しっかりと全文を公表していただきたいということなんですけれども、もちろん、これは、加藤大臣それから石破総理も予算委員会でおっしゃっているとおり、法律にのっとって、情報公開法などにのっとって公開をされるということは、当然、前提であると思います。そして、前回大臣が触れておられましたけれども、もちろん個人情報が守られるということも一般論としては当然だと思います。
 一方で、今回の森友問題のケースに関しましては、いろいろと考慮すべき点があると思います。例えば、亡くなられた赤木俊夫さんの妻の、配偶者の雅子さんは著書を、共著を出しておられます。「私は真実が知りたい 夫が遺書で告発 「森友」改ざんはなぜ?」というタイトルの本を出版されていて、この中で、亡くなられた赤木さんと近しくお仕事をされていた近畿財務局の職員の方々の氏名ですとか、あと、亡くなられた後の雅子さんとのやり取りが割と詳しく記述をされております。これはもう出版されているわけですから、もう既に公表された事実であるというふうに考えられますけれども、こういうところは黒塗りにする必要はないのではないかと思いますけれども、大臣、いかがでしょう。

加藤国務大臣

 一つは、何が既知なのかということも含めて、これからしっかり精査していかなきゃいけないと思っております。
 その上で、情報公開法においては、個人の氏名等により特定の個人を識別することができる情報は、個人に関する情報として、不開示情報とされております。一方、公務員については、個人に関する情報であっても、職務遂行に係る情報は、情報公開法第五条第二号から第六号までに掲げる不開示情報に該当しない限り開示されると承知をしております。公務員の氏名に関しては、氏名を公にすることにより公務員の権利利益を害することになるような場合などに不開示とされる場合もあると承知をしております。
 そうしたことを前提に、先ほど申し上げたように、現在、相当量の文書がある中で、どのような段取りがあればより効率的に作業を進めることができるか今検討しているところでございますので、今後、開示、不開示の判断に当たっては、先般の総理の指示も踏まえて、また、今申し上げたような法令の規定にものっとりつつ、他方、国民に対する説明責任を果たすという観点から、適切に対応していきたいと考えています。

岡田(悟)委員

 公務員の皆さんの権利というのは当然守られるべきではあるということは前提として認識をしておりますが、一方で、事態の大きさ、そして、これまでに、赤木さん御自身が改ざんを指示されるなど経験されたことに対する記録はもう既に開示をされているというふうに承知をしておりますけれども、今回、開示をされるべき財務省そして近畿財務局内の文書というものは、一連の改ざんよりももっと以前の、土地の取得、価格の決定、ここに至る意思決定のプロセス、財務省内の意思決定の在り方から、改ざんを決める、そしてそれを指示がされ行われたというところまで、一連の森友問題の経緯全てが文書によって明らかにされるべきではないかというふうに考えます。
 その中で、財務省の中でも特に幹部の、重い役職にあった方々がどのような意思決定をされたのかということ、それは氏名も含めてですね。かつ、前から申し上げておりますとおり、これは財務省の中で起きた問題ではありますけれども、大本はやはり政治の問題、当時の政治状況の中で、ある面ではやむにやまれず改ざんが行われた、あるいは土地の取得等も行われたというふうに考えられるわけですから、文書の中に財務省の意思決定に影響を与えたと見られる政治家や国会議員及びその配偶者の氏名があれば、これも併せて公表されるべきであるというふうに思います。黒塗りにされるべきではないと思いますけれども、大臣、いかがでしょう。

加藤国務大臣

 一般論という形で申し上げさせていただきますけれども、条文における公務員とは、広く公務執行を担任する者を含むものであり、一般職か特別職か、常勤か非常勤かを問わず、国及び地方公共団体の職員のほか、国務大臣や国会議員等も含むものと解されております。
 その者の氏名等の個人情報については、先ほど申し上げました情報公開法の規定に沿って開示、不開示が判断をされるもの、判断していくべきものと認識をしております。
 他方で、公務員等に該当しない、国会議員の、例えば親族の氏名等の個人情報については、慣行として公にされ、又は公にすることが予定されている情報等に該当しない限り、不開示となるものと承知をしております。

岡田(悟)委員

 石破総理が、二月の六日ですか、この大阪高裁の判決に対して上告をしないというふうに決断をされ、表明されたことは大変大きな前進であるというふうに思います。
 そして、先日、予算委員会、川内委員の質疑を赤木雅子さんが傍聴にいらっしゃっていた。そして、石破総理とも面会をされています。雅子さんは、記者団に対して、すごく温かい気持ちを再び感じることができた、夫のために石破総理大臣は一〇〇%、できる限りのことをやり、文書の開示を進めてくれると思うというふうにお話しになっています。
 雅子さんの期待というのは大変強くなっているし、多くの国民も注目をしているところであると思います。大変重要な局面であると思いますので、是非、公表の決断、黒塗りなしの公表の決断を改めてお願いをしたいと思います。
 また、同時に、佐川、当時の、この問題の発覚時の財務省の理財局長ですね、当然皆さんも御記憶であると思います。私も、議員ではありませんでしたけれども、証人喚問等、リアルタイムでテレビ等で見ていたわけですけれども。発覚当時に理財局長でいらっしゃった、そして、文書は速やかに廃棄をしたと、たしか予算委員会で答弁をなさっていたと思いますけれども、その後、国税庁長官に二〇一七年七月に昇格をされたわけですね。普通に考えれば順当な人事なわけですけれども、当時、またこれの人事についても、確定申告の時期ということもあって、国民の皆さんから非常に強い批判があった。確定申告の時期はちょっとずれていますけれども、納税者から非常に強い非難があった。納税というのは国民の義務ですけれども、これにやはり不信感というものを高めてしまったという事態があったと思います。
 訴訟にも、佐川さんを相手取って雅子さんが訴訟されたわけですけれども、認諾という形で裁判自体を終えてしまうということで、今なお、事態の真相、それから佐川さんの説明責任は果たされたと言えない状況だと考えますので、この財務金融委員会におきましても佐川元国税庁長官の参考人招致を求めたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

〔国光委員長代理退席、委員長着席〕

井林委員長

 では、後刻、理事会で協議をします。

岡田(悟)委員

 よろしくお願いをいたします。
 では、次の質問に移りたいと思います。
 NISAの投資枠の拡大について前回の質疑でお尋ねをいたしましたけれども、前回は、NISAの枠が拡大されたこともあり、外国株式に投資をする金融商品、投資信託の人気が非常に高まっている結果、外貨に日本の個人金融資産が転換をされ、これが円安につながっているのではないか、こういう指摘をしましたところです。
 これを防ぐといいますか、かつ、貯蓄から投資への本来の意義、国内の個人金融資産がしっかりと国内企業に回っていく、これを促進する一つの手段としまして、賛否両論はあるところではありますけれども、NISAにおいて国内株式あるいはこれに投資をする優遇枠を設置するということについて、メリット、デメリット、あるいは、市場関係者からもいろいろな意見が出ております、これを踏まえて金融当局としての見解を伺いたいと思いますけれども、いかがでしょう。

堀本政府参考人

 お答え申し上げます。
 NISAの投資枠の一部に、先生御指摘の、日本株又は日本株に投資する金融商品、これを優遇するような国内投資枠を設けるということでございますが、我々が承知いたしているところでは、市場関係者からは、国内企業への資金供給の促進に貢献し得るという意見がある一方で、分散投資を通じた資産形成というNISAの趣旨とは整合的ではないのではないかという意見もあると承知しております。
 また、このNISAに類似のイギリスのISAについてでございますけれども、これは英国の居住者向けの投資等に対する非課税の口座ということでございますが、昨年三月に、投資対象を自国株式に限定する、そういった投資枠の創設が提案されたのでございますけれども、その後、その提案については、制度が複雑になる、これを危惧する御意見、あるいは個人の資産形成には分散投資が重要であるという御意見が寄せられまして、同年十月に公表されましたイギリスの秋季予算において、同枠の創設は行わない、この旨が公表されているというふうに承知しております。
 金融庁といたしましては、国内投資枠を設けることにより国内企業への資金に貢献する可能性、これは、実際に資金を受ける国内企業の投資やあるいは経営の在り方あるいはそれを投資家たる国民がどのように評価するか、これ次第だというふうに考えておりますが、一方で、長期、積立て、分散投資を通じた家計の安定的な資産形成を促す、これがNISAの趣旨でございます。特につみたてNISAの趣旨でございますので、これと整合的でないというおそれが生じるということや、あるいは、制度がいたずらに複雑になりまして利用者の利便を損ないまして、かえってそうした国内投資枠あるいはNISA制度全体の活用が行われなくなるおそれがあるというふうに考えておりまして、したがいまして、金融庁としては、NISAについて当枠を設けること、これは慎重であるべきだというふうに考えております。
 他方で、先ほど御質問にもございました、NISAを含めまして資産運用立国の取組というのは、賃上げと投資が牽引する成長型経済を実現すること、このことでございますので、資金が国内企業の成長投資に回ること、これは重要だというふうに考えております。
 ただ、この点は、NISAだけではなくて、コーポレートガバナンスの改革の推進による企業価値の向上、あるいは、地方を含めた魅力的な投資先あるいは投資商品の発展、そういったものの施策を総合的に実施する、これが重要でございまして、この結果として、家計のみならず海外からの資金も含めて国内企業へ投資が向かう、そういうふうに取り組んでまいりたいというふうに考えております。

岡田(悟)委員

 ありがとうございます。
 メリット、デメリット、いろいろ考えられるわけですけれども、国内企業の魅力が高まって、おのずと投資家が投資をしたくなるようにしていくということが、確かに筋論といいますか、もっともなことだと思います。
 一方で、我が国の今の株式マーケットが果たしてオーガニックに形成され、企業価値をそのとおりに反映しているのかどうかということを考えますと、アベノミクスのスタート当初はGPIFのポートフォリオの見直し等があって、これは皆さんおっしゃらないと思いますけれども、市場関係者の間では、事実上の株価の下支えじゃないかという指摘もあり、かつ、日銀がETFをこれだけ買っているという状況はなかなか珍しいわけでして、日銀が国内の株価を支えるぐらいであれば、個人で買い支えた方がまだ健全なのではないかという気もいたします。
 それから、NISAの今の枠に更に国内投資枠を増やすということであれば、富裕層の方、お金のある方を優遇するというふうにも考えられますし、一方で、今の枠の中に日本株に限定した枠を作ってしまうと、投資家の自由度を狭めるということにもなりますから、いろいろな面があろうと思いますけれども、何とか国内の企業にお金が回る方法を是非考えていただきたいというふうに思います。
 次です。金融所得課税について伺います。
 我が党は、今回、修正案の中で、金融所得課税の累進化、そしてそれをいずれ総合課税にするということを提案をしておりますけれども、先ほども階委員から答弁していただきましたけれども、なぜこれを導入するのか、一億円の壁はなぜ解消すべきなのかという考え方の部分、改めてお話をいただければと思います。

階委員

 岡田委員の質問にお答えいたします。
 我々、今回の修正案、全体的な考え方として、税の納得と信頼を取り戻し、能力に見合った負担を求めていくということが全体の考え方です。
 この能力に見合った負担が実現されているかどうかという観点から見た場合、今、一億円を超えると所得税の実効税率が下がっていってしまう、これは非常に問題なのではないか。やはり所得が多ければ多いほど負担能力が高いわけですから、それを実現するためには、一億円の壁の最大の原因である金融所得課税、これを見直さなくてはいけないということです。
 では、具体的にどうするかということなんですが、まずは、累進課税ということを考えなくてはいけないと思っております。
 この累進課税を行うことによって、今の一律二〇%という単一税率では、お給料とか事業の所得に比べると高所得者は税率が低過ぎるというふうに考えるわけです。したがって、累進課税ということで、ある一定の金融所得を上回ってきたところでは、二〇ではなくて三〇、あるいは四〇と段階的に上げていくということが一つ考えられます。
 ただ、先ほども申し上げましたとおり、これをどの段階から二〇を上回る税率にしていくかということは、中間所得層の資産形成、今委員もお取り上げになったNISAとの兼ね合いもありますので、そこは慎重に考えなくてはいけないということで、一年後の導入を目指して、これから詳細に制度設計を考えていきたいと思っております。
 あと、総合課税ということはその先に考えるべきことだというふうに思っておりますけれども、政府の方でも、二年ほど前でしたか、三十億を超えたところでは実質的な総合課税、これを導入されました。しかし、一部についてだけ総合課税というのも、これもちょっといかがなものかと。
 さっきも申し上げましたけれども、総合課税にすることは、負担能力の高い人にはそれに見合った負担を求められるというだけではなくて、所得がうんと低い方、こちらの方は、むしろ今の二〇%という分離課税で税率が重くなっている方もいらっしゃるわけですね。そこへの配慮という意味でも、総合課税というのは検討の余地があるのではないかというふうに思っておりまして、まずは累進課税、その後、総合課税、順番に検討していきたいと思っております。
 以上です。

岡田(悟)委員

 階委員、ありがとうございます。
 やはり、応能負担、財政難ではあるけれども、個人金融資産も非常に大きくなっているという状況で、応能負担の原則というものをしっかりと徹底をしていくということは、これは与野党を超えて合意ができる方向性ではないかというふうに思います。
 大臣にもお尋ねをしたいんですが、いわゆる一億円というふうに指摘をされます所得税の負担等の格差について、是正すべきだと考えますけれども、大臣のお考えをお聞かせください。

加藤国務大臣

 税制の在り方では、公平、中立、簡素、三原則の下、経済社会の情勢の変化などを踏まえて検討することが重要でありますし、今御指摘のいわゆる一億円の壁と言われる問題についても、今申し上げた三つの原則の中で、公平性に関わるものであります。
 政府としても、税負担の公平性を確保することは重要と考え、令和五年度税制改正において、金融所得を含め、極めて高い水準の所得を対象として、令和七年分所得から追加的に負担を求める措置を導入し、一定の対応を図ってきたところでありますので、まずは本措置の効果についてよく見極めていきたいと考えております。
 さらに、金融所得課税の検討に当たっては、今申し上げた税負担の公平のほか、貯蓄から投資への流れを引き続き推進し、一般の投資家が投資しやすい環境を損なわないようにすることも重要でありますので、それらも含めて総合的に考えていく必要があるというふうに思っております。

岡田(悟)委員

 ありがとうございます。
 財務当局としても富裕層への課税というのは、ゆっくりじわじわではあるけれども、進めてこられたというふうに認識をしております。
 話を金融所得課税に戻しまして、先ほどISAのお話がありましたけれども、イギリスでは金融所得課税の累進化が進められているというふうに承知をしております。その概要について、かつ、我が国でそれを導入する場合にどういう課題があると考えられるのか、お尋ねをしたいと思います。

青木政府参考人

 お答えいたします。
 英国におきましては、金融所得にも累進税率が適用されており、給与所得などに、利子、配当、株式譲渡益などによる金融所得を積み上げまして、それぞれの所得ごとに定められている税率表に基づいてそれぞれの適用税率を決定しているというふうに承知をしております。
 一方、我が国におきましては、上場株式の譲渡益、配当等の課税方式が原則一律二〇%の分離課税、比例税率の対象とされていることにより、確定申告が不要な特定口座を活用できる制度となっており、納税者の利便性に貢献しているというふうに考えております。
 仮に、委員が御指摘されたように、例えば、金融所得に累進税率を適用する場合には、納税者自身の確定申告が必要となるため、この利便性も失われてしまうこととなり、この点も含めて考えていく必要があるものと考えております。

岡田(悟)委員

 ありがとうございます。
 日本には確定申告をしない人が非常に多いということも当然課題であろうと思いますが、やはり平準化されていない税負担というものは解消していくべきであるというふうに思います。
 金融所得課税は今、現行、約二〇%、我が国では適用されているわけですが、もし仮にこれを、例えばですけれども、三〇%に一律引き上げた場合、税収はどの程度増えると見込まれるのか。これは単純計算等でも結構なんですけれども、もしお答えいただけるようでしたら、お願いしたいと思います。

青木政府参考人

 お答えします。
 金融所得課税の税率を二〇から三〇に引き上げた場合の増収額でございますが、将来の株価や税率の引上げが投資家の行動それから株式の取引高に与える影響などについて予測をすることができないことから、特に譲渡所得については増収額を見積もることは難しいものと考えております。

岡田(悟)委員

 ありがとうございます。
 マーケットは動きますから変動も大きいということだと思いますが、令和四年度の実績を基に推計をしたという数字も伺っておりますけれども、利子から得られた税収が一%当たり五十億円、そして、上場株式の配当から得られたものが四百億円というふうに伺っております。単純に一〇%とすれば、約四千五百億円というふうにも考えられるということですね。
 そして、外部の専門家の方に、株式の譲渡益から得られる税収も含めた、仮に三〇%にした場合の増収の金額というものの推計値を伺っていますけれども、約一兆三千九百億円、これはたしか令和六年度ベースであったかな、済みません、最近のということになると思いますけれども、二〇%から三〇%に引き上げれば一兆三千九百億円の増収が見込めるという試算もいただいているところです。
 一方で、NISA、昨年の一月から投資枠が拡大されましたけれども、拡大によって、これは減税ですから税収は減少となるわけですけれども、どの程度減収をしたのか、教えてください。

青木政府参考人

 お答えします。
 令和五年度税制改正におけるNISAの抜本的拡充による改正減収額は、平年度でマイナス百五十億円と見込んでおります。

岡田(悟)委員

 NISAは非常に注目も集め、かつ活用されている仕組みなわけですけれども、減収は約百五十億円、枠の拡大によって百五十億円の減収で済んでいるということ、一方で、先ほど申し上げました金融所得課税を一〇%引き上げれば一兆円とか数千億円の税収が見込まれるということで、例えばですけれども、一律の金融所得課税の率を引き上げる代わりにNISAを拡充して枠を増やすなど、何らかの形で、一億円の壁の解消のために、是非、我々も研究をしっかりしていきたいと思いますので、政府の方でも取組を是非進めていただきたいというふうに思います。
 次は、先ほど江田委員からもお尋ねがありましたけれども、グローバルミニマム課税についてお尋ねをいたします。
 いろいろと先ほどからお尋ねがあったとおりだというふうに思いますけれども、世界の約百四十か国弱の国と地域で、従来の法人税率の引下げ競争、これをある種決着をさせるということで、各国の、同志の枠組みで進めてこられたものと承知をしておりますけれども、これも、指摘がありましたとおり、今、トランプ政権で、関税など、今までの方針をどんどん変える、かつ、トランプさんの発言によって何がどう出てくるのか分からないという非常に困難な状況であるというふうに思いますけれども、先ほども江田委員から指摘がありました大統領の覚書など、今、アメリカ側からどういうふうな情報が発信されているということを日本政府として把握をしておられるのか、教えていただければと思います。

青木政府参考人

 お答え申し上げます。
 米国の動向について予断を持ってコメントすることは差し控えますが、先月、米国政府が国際課税に関する大統領覚書を公表したことは承知しております。
 この覚書には、グローバルタックスディールに係る前政権によるいかなるコミットメントも、米国議会による立法措置なしには米国においては効力を有さない、財務長官は、通商代表と協議の上、域外適用又は米国企業に不均衡な影響を与える外国の税制措置について調査し、取るべき保護手段などのオプションに関する助言を大統領に提出する旨が記載されておりますが、現時点ではその具体的な内容は明らかではございません。

岡田(悟)委員

 資料としてはちょっとお配りをしていないんですけれども、日経新聞に掲載されましたイギリスのエコノミストという雑誌の記事が翻訳されて、この問題について触れているんですけれども、グローバルミニマム課税、これが適用されれば、税率の安い国の子会社がもし仮に日本にある場合、この子会社に一五%までの税を課すことができるというふうに理解をされていますけれども、これへの対抗措置として、アメリカが何か税率を二倍にして対抗する可能性を示唆したとか、あるいは、これは大統領ではなくてアメリカの議会で提案をされているということだそうなんですが、税率の引上げが銀行家から弁護士まではるかに幅広い外国人に打撃を与える可能性が高いというふうに記事では書いています。
 これはちょっと、通告を細かくしておりませんので、もし御存じであればということで、お答えいただける範囲で答弁をいただければと思います。

青木政府参考人

 お答えします。
 私どもの方で把握しておりますのは、先ほど申し上げたアメリカの大統領の覚書でございます。

岡田(悟)委員

 ありがとうございます。
 例えば、前回の一期目のトランプ政権においても、TPP、これはオバマさんが非常に進めてこられたけれども、トランプさんになって抜けられるということがありました。この枠組みも、アメリカがどのような形になろうと進めていかれるということだと思いますけれども、先ほど江田委員との質疑において、アメリカが抜けたとしてもこれは効力を持つというお話だったと思うんですけれども、アメリカにはGAFAとか非常に規模の大きい会社がありますけれども、果たしてアメリカが抜けても本当に効力を持つのかどうかという点、もし可能でしたらお答えをいただければと思いますけれども、いかがでしょう。

青木政府参考人

 お答え申し上げます。
 このBEPSプロジェクトのものは二つ柱がございまして、先ほど大臣から御答弁差し上げましたけれども、第一の柱の方は、アメリカが参加しませんと発効しないというふうな形になっております。一方、今御指摘のありましたグローバルミニマムタックス、こちらの方は、各国の国内法制で対応するということでございまして、今回、税制改正法案の中にその対応の改正内容を盛り込んでおるところでございます。

岡田(悟)委員

 法人税の引下げ競争というものが大変世界的な課題となって、こういう取組につながっていると思いますので、当然、我が国としてもこれは進めていっていただきたいと思いますので、その旨、改めて大臣から決意のほどを伺えればと思います。

加藤国務大臣

 今、中身は主税局長から答弁したとおりでございます。これについて、私どもとしての立場等、しっかり、米国等含めて関係国によく説明し、理解を求めていきたいというふうに思っています。

岡田(悟)委員

 是非よろしくお願いをしたいと思います。
 次は、前回の私の質疑において、政府の基金は執行額等がリアルタイムで国会や国民が非常にチェックをしにくい、予算委員会で質問が出たところ、答弁されて初めて執行状態が分かるというケースがあるため、これをリアルタイムで国会や国民が把握をできる状況にすべきではないかというふうに私がお尋ねをしましたところ、大臣からは、行政事業レビューの枠組みで行われているので、お話を含めて、担当大臣にも話しておきたいという答弁をいただきました。
 ちょっと、大臣同士、お忙しくていらっしゃると思いますので、直接お話しになっておられないかもしれませんが、事務方同士のレベルでも含めて、この基金の執行額の公表の見直し等、議論を始められるのかどうか、状況をお伺いできればと思います。

加藤国務大臣

 先般申し上げたのも、財務省として基金の透明性の確保、検証等をしっかり行うということは重要という認識の中で、委員からのお話があって、基金の状況、これをリアルタイム、状況状況の中で分かるようにというお話でございました。これについては、もちろん事務局を通じて詳しいやり取りは伝えさせていただくと同時に、平大臣に対しても、そうしたやり取りがあったので検討してほしいということを申し上げたところであります。

岡田(悟)委員

 大臣にもお伝えいただいたということで、是非これも進めていただきたいというふうに思います。
 そして、最後に、これはちょっと報道ベースになりますけれども、仮想通貨、暗号資産と言うべきなのかもしれませんが、これについて、金融庁が有価証券並みの金融商品と位置づけるため金融審議会において諮問することを検討しているというふうに報道されました。今の進捗状況をお答えをいただければと思いますけれども、いかがでしょう。

加藤国務大臣

 ちょっと事務局がいませんで、私から説明をさせていただきます。
 金融庁においては、昨年秋より外部有識者による勉強会を開催し、本年六月までを目途に暗号資産に関する制度の検証を行っております。この勉強会では、現在は法令上、決済手段として位置づけられている暗号資産を投資対象として整理することが適切か否か等について、利用者保護等の様々な観点から幅広く御意見をお伺いしているところであります。
 現在、検証を終えているわけではありませんが、今後、金融庁としては、諸外国の状況も参考にしながら、また、現在進めている検証の結果に基づき、必要な対応を検討していきたいと考えております。

岡田(悟)委員

 これで終わりますけれども、昨年にはDMMビットコイン約四百八十億円の暗号資産の流出があったという問題がありました。金融商品が投資しやすくなるということは極めて重要だと思いますが、投資家保護、これをしっかりと徹底した上で議論を是非進めていただきたいというふうに思います。
 これで質疑を終わります。ありがとうございました。